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経験上、良い縫製工場は初対面で分かる

アパレル生産では、経験が豊富で信頼できる人と仕事をすることが重要です。

経験が豊富というのは、単純に勤続年数が長いという意味ではありません。

アパレル業界では、3〜4年目のスタッフが10年目の課長より仕事ができることも珍しくありません。

新人の頃から現場を歩き回り、さまざまな問題に直面し、それを自分で解決しながら経験を積んできた人たちは、問題が起きた時の反応がまったく違います。

なぜなら、何をすべきかがすぐに頭に浮かぶからです。

私が思うに、経験が豊富というのは「たくさん失敗してきた」ということでもあります。

実際に経験し、解決してきたからこそ、自然と多くの解決方法を身につけていきます。

そうした人たちが時間をかけて本当のプロフェッショナルになっていくのだと思います。

服づくりというのは、自社工場だけで完結するものではありません。

意外と多くの協力工場や関連業者が関わっています。

現場をよく見ている人は、初めて工場を訪れた時に、まず人員構成や設備を自然と確認します。

そして、その工場で作られた製品を見れば、ある程度の判断はほぼ終わっています。

 

工場長や社長との話は、自分との相性が合うかどうかを確認する作業に過ぎません。

 

良い工場は、(初回から価格や納期の話を除けば)質問に対して実物を見せながら一つひとつ丁寧に説明してくれることがあります。

隠すことがなく、知識や経験が豊富だからです。

あるいは、自分なりの答えを明確に持っていて、はっきりと話してくれます。

こういう工場とは、ぜひ関係を築くことをおすすめします。

実際に頼りになる方々ですし、思っている以上に出会うのが難しい存在です。

逆に、こちらの質問に対して曖昧な返答ばかりする工場であれば、避けた方が良いかもしれません。

ところで、初めて工場を探す方がよくしてしまう失敗があります。

それは、初対面でいきなり製品価格を聞くことです。

まだ何も決まっていない段階で、

 

「ダウンジャケットはいくらですか?」
「ワンピースはいくらですか?」
「相場だけでも教えてください」

と聞くのは適切ではありません。

どのような生地や副資材を使うのか。

どのような縫製仕様にするのか。

どのような条件で、何枚生産するのか。

それによって価格は大きく変わります。

3,000円になることもあれば、6,000円になることもありますし、それ以上になることもあります。

 

工場側が即答できないのは当然です。

工場としても、実際に取引を行い、お互いの仕事の進め方を理解して初めて答えやすくなる質問なのです。

工場について評価する話はよくありますが、実際には工場側にもさまざまな悩みや事情があります。

生産前の何気ない一言が、後になってクレームや金銭的な損失につながることも少なくありません。

無理に理解していただく必要はありませんが、工場側の話を聞いてみると、意外と納得できる部分も多いと思います。

少しだけご理解いただければ幸いです。

良い工場を見つける方法は、意外とシンプルです。

まずは適切な設備が整っているか、そしてその設備を正しく使いこなせる人がいるかを見ることです。

そのため、現場をよく見ている人ほど、工場に入ると自然と人と設備に目が向きます。

どのような設備を持っているのか。

その設備がきちんと管理され、活用されているのか。

それだけでも工場のレベルはある程度判断できます。

 

経験上、本当に良い縫製工場は思っている以上に初対面で分かるものです。